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INTERVIEW :金融マンとしてのあるべき普遍的な価値観

インタビューされた人

歳森凡文。関西学院大学卒。三菱東京UFJ銀行(当時。現、三菱UFJ銀行、以下同)に入行後は融資やデリバティブ等の法人営業にて研鑽を積んだ。三菱東京UFJ銀行のアクセラレータプログラムでメンターを務めたことをきっかけにOLTAに参画。現在は主に事業開発の仕事に携わる。

原点は「こうだったらいいのに」から始まった。

--OLTAに入社する前のお仕事は?

新卒で三菱東京UFJ銀行に入行してからの9年間は、一貫して法人営業をしていました。その後、法人企画部という本社で法人部門としての経営企画を担う部署に異動して、新規事業・業務開発に2年ほど従事しました。フィンテックが盛り上がりを見せる中で、メガバンクとして何か出来る事があるのではないかと思い、新規サービス開発に取り組んできました。そして、2017年にアクセラレータープログラムにOLTAが採択され、銀行側の事務局・メンターとして関わりました。

--OLTAにジョインしたきっかけとは。 

9年間という時間を銀行で過ごす中で、「こうだったらいいのに」と思うテーマがいくつかあって、その一つに中小企業向けのファクタリングがありました。法人営業時代に、短期・少額の運転資金ニーズは非常に大きいと痛感したのですが、同時にそれは、自分が所属していた大手にとっては、なかなか手が届かない痒い部分でもあります。市場の可能性は十二分あるという思いは、アクセラレータプログラムでOLTAのメンターに就いてOLTAの創業メンバーと議論を重ねる中で確信に変わり、これなら自分でやってみたいと思い、転職を決意しました。



金融マンとしてのあるべき普遍的な価値観

--ベンチャーに移ったもう一つの理由とは。

最近、既存の金融のあり方について色んな記事が書かれてますけど、俯瞰して考えるとあれだけ低い金利で融資をしていたら、そりゃ儲からなくなるという気持ちがすごくありました。銀行が何故そんな金利設計なのかというと、限りなくリスクの低い大企業に多額の融資をすることが、多少リスクのある中小企業に少額の融資をするよりも優れていると考えるからなんです。この価値観は会社全体ではなく銀行員個々人でも同じで、大企業の営業を担当している人が銀行の中でも偉いとされています。しかし、私は金融マンとしてあるべき普遍的な価値観は”リスクリターンのバランス設計”だと思っています。たとえ多少のリスクがあっても、それに見合うリターンが期待できるならば、そしてそれをユーザが求めているならばあるべきサービスだと思うんです。

銀行では偉いとされる大企業営業って本当にあるべき金融なのか?そういった所に超低金利でお金を貸しても、リターンが得られなくて当然なのではないか?個人としては疑問を持ちながらも、会社や業界全体の価値観はいつまでも変わらないなと思っていたら、フィンテックの流れが来ました。私が銀行員になってから今日に至るまで、銀行を含む金融サービスは、中小企業が抱える短期・少額の運転資金の悩みに適切に応えられていませんでした。

メガバンクはもとより地銀・信金に至るまで基本的なビジネスモデルは一緒ですから、対面営業でお客さんから決算書類をもらって分析し、分厚い稟議書を書いて何人もの手を介して数週間かけて審査を行うというオペレーションもまた同じです。結果として非常に手間がかかるので「よりリスクの低い大企業に、より巨額を貸したい」という行動原理に落ち着いてしまう。そういった業界事情の中で登場したOLTAのクラウドファクタリング、つまり中小企業が運転資金が必要な時に必要な分だけ請求書をオンラインで売れる、というサービスはすごく可能性があるなと感じました。

--元銀行マンから見てベンチャーであるOLTAはどういう風に見えますか?

銀行員時代、様々なフィンテック系のサービスを見てきましたが、そこまで顧客のペインは深くないというか、「結局これでよくない?」というそこまで革新的ではないサービスも沢山あるなと思いました。サービスを0=>1で作るのにベンチャーが良いと言うけれど、そうで無いものも沢山あるだろうと少し思うところではありました。、OLTAが狙っている市場は確かにあると経験からわかりましたし、本当にユーザが求めているプロダクトを提供できると感じたんです。

大企業からベンチャーに行こうと思ったというよりは、自分がずっと興味のある法人向け金融という領域において、旧来型の金融サービスや、巨大組織としてサービスを提供することの壁や課題などを痛感する中、求められているサービスを提供できる場所はどこかと考えた時に、たまたまそれがベンチャーだったというだけです。

アクセラレータプログラム期間中は銀行の中で支援する立場として見ていたOLTAでしたが、プログラム終了後、実際にサービス提供に向けて動くメンバーと接する中で、このチームと一緒なら既存の中小企業向け金融の世界を変えられるんじゃないかという思いが自分自身の中で固まっていきました。

--逆にベンチャーから見た銀行のいいところは?

それはやっぱり、圧倒的な信用力ですかね。やっぱり金融サービスって使う側にとって安心や信頼っていうのが重要だと思っています。例えばお金を借りるとして、同じ契約条件だとしても、バックグラウンドが怪しい会社や人からは借りたくないですよね?もしかしたら契約を反故にされるかもしれないし、違法な取り立てをされるかもしれないし、怖いでしょう。

銀行はそうした信頼を勝ち得るために、守りを固めることに膨大なリソースを投じる経営を長年にわたって積み重ねてきたわけです。実際、銀行が不祥事を起こしたりするとこぞってメディア各社が報じますが、それはそれだけ社会的な信頼があるという証でもあると思うんです。銀行は必要以上に守りを重視して、結果的にユーザビリティが犠牲になったり自身が非効率に陥ってしまっている側面もありますが、信用力は金融において非常に重要ですから、OLTAも金融サービスの提供者としてユーザの皆様の信頼を得られる会社でありたいと考えています。




終身雇用の門に並ぶか並ばないか

--ベンチャーに入ってから不安や不満はありませんか?

ぶっちゃけお給料が下がったこと以外に不満はないです笑 これは銀行員特有の事情があって、銀行の給与カーブは30代になったぐらいでガーッと高くなって、そのタイミングで結婚や住宅ローン組んだりすると生活水準が下げづらくなり、転職すると収入がダウンしてしまう場合が多いため、なかなか辞められない様な制度設計になっているからなんです。収入については均質な組織からの解放感とトレードオフかも知れませんね。

よく「銀行を辞めてベンチャー?もったいない!」と言われます。そんな時に私が銀行についてよくするたとえ話なんですが、銀行には終身雇用の門があって、支店の閉鎖や人員削減などもあって今その門が閉まりかけている所なんですね。その門を目がけて無数の銀行員が列をなしているわけですが、残念ながらそれは年次順なんです。自分の世代がその門にたどり着く頃には既にその門はピシッと閉まっているだろうなと予想しています。そのことを銀行にいたときからヒシヒシと感じていました。この列に並んでいても絶対に閉まよなあ、と。それだったらその列から途中下車しても痛く無いですし、後悔や未練は全くないです。

--ご家族の反応は?

嫁も元々は銀行員で、そこから転職して今は商社に転職してます。嫁からは「銀行から商社に移っただけでも全然違うよ。転職して色々経験したほうがいいよ。」という感じで全然反対されませんでした笑




発想の柔らかさと使命感

--前職と比べて、OLTAの魅力は?

銀行は巨大な営業組織なので、金太郎飴じゃないですけど、基本的な考え方や発想が皆んなほとんど変わりません。一方OLTAでは、私のような元銀行員だけではなく銀行以外のキャリアを積んだ人も多くいます。そうしたメンバーが集まって中小企業向けのファイナンスサービスを作るので、銀行員だけが銀行員の発想で作るサービスでは無い、柔らかい発想から生まれるプラスアルファの要素が色々あるなと感じています。それが結果的にユーザの皆様に喜んでもらえるプロダクトになって世の中に提供できるのは、非常に大きな魅力だと思っています。

--大企業からベンチャーに転職しようか迷っている人にメッセージをお願いします。

よく言われる話ですが、仕事をやっている中で、自分ごととして使命感を感じることができるかどうかが重要だと思っています。何故それを今やっているのかという事をキチンと自分自身で理解することですね。課題があるのを分かった上で、それに対して解決策を提案する。例えばファクタリングの場合、それをどうやって普及させていくか、そしてそれを誰がやるのかを考えた時に、自分がやりたい、大きくしたいと言えるかどうかが重要だと感じています。なので自分の中で何をやりたいか、どこでそれを実現したいかが見えたら、そしてそれが今の会社ではないとしたら転職すればいいんじゃないかなと思います。

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