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「考えがシンクロするまで何でも言い合う」オフィスではウェット、オフではドライなDeNA AI創薬チームのルール

この記事はフルスイング by DeNAからの転載です
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<リード>

1つの薬を創り出すには、いくつものプロセスと莫大な費用と時間がかかることをご存知でしょうか?

そのプロセスの短縮を「AIで支援」する。

DeNAヘルスケアは2018年1月から、製薬企業と共同で「AI創薬」プロジェクトを始動しました。DeNAが持つAI技術と製薬企業のデータや知見を融合し、スピーディーかつローコストな創薬を実現する技術開発に挑んでいます。

国内外でも類を見ない同プロジェクトを主導するのは、異なる職種の3人。

マネタイズや製薬会社との交渉責任者を務める小林 圭介(こばやし けいすけ)、プロダクトマネージャー(以下、PM)として全体の指揮をとる伊藤 康太郎(いとう こうたろう)、AI技術開発をリードするエンジニアの藤川 和樹(ふじかわ かずき)です。

「AI×創薬」というチャレンジングな仕事を成功に導くために、3人が意識していることとは?


株式会社ディー・エヌ・エー

ヘルスケア事業本部ライフサイエンス事業部AI創薬グループ 小林 圭介(こばやし けいすけ)

2018年4月、DeNAにAI創薬プロジェクトの事業責任者として中途入社。前職の製薬企業では、医薬品の研究開発や商品企画などを担当。現在は、企業との交渉や商品戦略の策定を行う。


株式会社ディー・エヌ・エー 

ヘルスケア事業本部ライフサイエンス事業部副事業部長 伊藤 康太郎(いとう こうたろう)

2008年にDeNAにWebディレクターとして中途入社。ディレクターからエンジニアに転向し、Mobageプラットフォーム開発のグループリーダーに。2015年DeNAを退職し、スタートアップ企業に転職。3年弱の勤務を経て2018年5月に再びAI創薬のプロダクトマネージャー(以下、PM)としてDeNAに中途入社。2019年1月より現職。


株式会社ディー・エヌ・エー

システム本部AIシステム部AI研究開発第三グループ 藤川 和樹(ふじかわ かずき)

大学院で深層学習を活用した文書の特徴抽出・経済指標予測への応用に関する研究を行った後、2014年にDeNAへ新卒で入社。画像特徴を利用した商品レコメンド、オープンチャットの場を盛り上げる対話ボットの開発・運用などを担当。現在はAI創薬プロジェクトの研究開発チームをリードしている。

AI創薬で、治療できる病気が増えるかもしれない

ーー「AIを使った新薬の開発」と聞いてもあまりイメージが湧きにくいのですが、どのようなメリットがあるのでしょうか?

▲株式会社ディー・エヌ・エー ヘルスケア事業本部ライフサイエンス事業部AI創薬グループ 小林 圭介

小林 圭介(以下、小林):AIで、創薬プロセスの短縮とコストの削減が期待できます。現在、リード化合物最適化には各社異なりますが、過去の分析結果では3年ほどの時間と、10億円単位のお金がかかっている、と言われています。

この「リード化合物最適化」プロセスにAIを用います。

▲薬を創る「創薬プロセス」においては「リード化合物の最適化」プロセスが最も時間とコストがかかる

ーー1つのプロセスに3年と10億円も……! なぜ、そんなに時間と費用がかかるのでしょうか?

小林:時間に関して、現状のプロセスはメディシナルケミストと呼ばれる専門家が中心となって化合物の設計や合成を行っているためですね。

いきなり最適化は出来ませんから、相当な時間がかかってしまうのです。

また、最終的に完璧な最適化をどこまで追求するかで費用もかかることが言われています。このフェイズでの出来が将来の臨床試験成否にも大きな影響を与えますから製薬企業にとっては重要なフェイズです。

この状況を改善すべく、製薬企業が持つデータとAIを組み合わせ、最適化の効率化を図ろうというのがプロジェクトの主旨です。

藤川 和樹(以下、藤川):とはいえ、AIが完全に人にとってかわる、という意味ではありません。AIがすることは「化合物の設計や合成の提案」。あくまで、専門家の仕事のサポートが目的です。

ーーなるほど、AIは人にとってかわるわけではなく、専門家をサポートすることが目的だと。具体的に目標としている数値感などはありますか?

伊藤 康太郎(以下、伊藤):コスト、時間ともに現行水準の半減という非常にチャレンジングな目標を立てています。リード化合物の最適化プロセスに約3年、10億円かかっていたものを、1年半、5億円でつくれたらどうでしょうか? 治療できる病気が拡大しますし、病状を改善できる患者さまも増えるかもしれません。

ルール1:情報収集への熱量=成功への熱量

ーー実現へのハードルは高そうですね……! みなさんは、ビジネスサイド、プロダクトマネージャー、エンジニアと異なる職種が集まってチームになっていますよね。ワンチームでプロジェクトを進めるために、どんなことを大切にしているのですか?

▲株式会社ディー・エヌ・エー ヘルスケア事業本部ライフサイエンス事業部AI創薬グループ 伊藤 康太郎

伊藤 :それぞれの情報収集の深さと、その情報をいかに同じ濃度でみなで共有できているかは鍵になると思います。

私はプロダクトマネージャーとして全体を見る立場ですが、現状を正確に把握するため、情報は常にキャッチアップしていますね。

具体的には、ビジネスサイドを見ている小林が製薬会社さまと相対しているので、彼らが抱える課題をヒアリングしています。僕は、その情報をもとに製品にどのように落とし込むかといったストーリーを考えます。これが戦略になってきます。

そしてエンジニアの藤川は、製品化が技術的に可能かを判断します。今何が起こっているか、何が求められているかをつかんだうえで、仕事の優先順位を決めます。

藤川 和樹(以下、藤川):伊藤の準備に対する意識は高く、情報キャッチ力はすさまじいものがありますね。収集には余念がありません。専門外であるAIについても、現在のAI技術レベルや今後の可能性について、常にアンテナを張っています。

伊藤 :僕は「事前準備で成否の9割が決まる」と思っているんです。

たとえばミーティング前には「何のためにやるか」「何を決めるか」を事前にチームへ共有します。ゼロから話し合うより、あらかじめ筋道を立ててメンバーに示した方がスムーズに進みますから。

ーー伊藤さんの行動で、チームにどのような変化がありますか?

藤川:司令塔である伊藤が各担当の業務内容を把握してくれているので、各メンバーが自分の意思決定に対して適切なフードバックが得られるようになりました。

結果としてチームワークが向上していると感じますね。

約10人いるチームメンバーの業務領域は広く、まとめ役がいないとメンバーそれぞれが描くゴールがずれてしまうリスクがあります。伊藤は心強い存在ですね。


▲(右)株式会社ディー・エヌ・エー システム本部AIシステム部AI研究開発第三グループ 藤川 和樹

ルール2:考えがシンクロするほど何でも言い合う

ーー伊藤さんが、情報のハブのような存在になっているのですね。チーム内では、どのようにコミュニケーションを取っているのですか?

伊藤:原則として定例ミーティングはないので、日常で交わす会話で情報を共有するよう意識しています。なので、言いたいことははっきりと伝えます。

相手が誰であっても、どんな状況であっても「これは違うでしょ」と感じたらストレートに伝えますね。遠慮は一切ありません。 それだけに、チーム内の透明性は非常に高いです。

僕はPMとして、チームがバラバラに動くことを恐れています。

もしも、誰かが何かの情報を隠しているとすると、僕は正しい現状把握ができません。仕事の優先順位を決めたり、事前準備ができたりするのは、チーム内に何でも言い合える環境があるからなんです。

▲チームでMTGをする際には何でも率直に言い合う

ーーチーム内に何でも言い合える環境があると、どんな変化があるなと感じますか?

小林:普段から率直に意見交換をしているので、見ている方向や目線が自然と揃ってくると思いますね。 

たとえば、3人が別々に立ててみた今期の目標が同じだったことがあるほどです(笑)。

僕は2018年4月、伊藤は同年の5月の入社なので(※)、3人で一緒に仕事をして半年しか経っていないのに、考えがシンクロしていたことに驚きました。

※取材時は2018年12月

ルール3:質問に即答できるほど業務理解を深める心がけ

ーーおもしろいですね。なぜ、そこまで目標がシンクロしていたんでしょう?

伊藤:背景には、3人全員が製薬企業さまに対して説明責任を果たそうとする強い気持ちがあるからかもしません。

ーーと言うと、具体的にはどのようなことでしょうか?

小林:自分の担当業務は徹底的に理解し、製薬企業さまからどんな質問にを受けても答えられるようにしておきたいと思っているんです。

藤川:以前、小林からAIについて聞かれた時、彼から「僕の質問に答えられないようではダメだ。もしお客さまからの問いに回答できなかったら、当社は信用をなくしてしまう」と念押しされたことがありましたね。


小林:藤川に少しプレッシャーを与えてしまったかもしれないですが、とても大切なことなので伝えました。

クライアントからの疑問に答えられないということは、DeNAの提供価値レベルの低下に直結してしまい、それは製薬企業さまに誠実だとは言えません。

ルール4:交渉の場には3人で行く

ーー徹底して価値を提供しようとしているのですね。製薬企業さまと相対する時に心がけていることはありますか?

小林:重要な交渉の場には、必ず3人で行くようにしています。

ーーそれは、なぜですか?

小林:「その場で最高のパフォーマンスを発揮したい」という共通認識があるためです。企業にとって信頼できるパートナーであることを我々は示していかないと協業はできません。なので我々は最初から今持っている戦力・能力を出し惜しみする余裕はないのだと思っています。

私がビジネスサイドの主担当ではありますが、1人だけで出向いた場合は製薬企業さまからの質問によっては即答できない可能性があります。

伊藤:もちろん内容にもよりますが、質問にすぐに答えられなかったり、満足のいく回答ができなかったりすると「DeNAと組んでいて大丈夫か?」と不信感を抱かれる原因になってしまいますよね。

クライアントにとって、毎回、最高の価値を提供できるパートナーでありたいと思っています。

ルール5:職場にお菓子を置く

ーーここまでのお話を伺っていると、正直なところ、ストイックに仕事を進めているんだなと感じました。職場にはいつもピリピリしたムードが漂っているのか気になります。

藤川:もちろん仕事は緊張感がありますが、意外とおちゃめな面もありますよ。職場にお菓子箱があって、伊藤がお菓子を補充してくれるんです(笑)。

ーーえ、お菓子箱ですか?

▲お菓子をきっかけに、雑談がはじまることもある

小林:先日も、伊藤が高くて美味しいクッキーを差し入れてくれました。

美味しいお菓子で「あ、これイケるね!」と、会話のきっかけになる。そのまま仕事の話につながることもしばしばです。

伊藤:あのクッキー、そんなに高かったかな(笑)?

ーーとても仲がいいんですね。

伊藤:ただ、チームでは、オンとオフは明確に分けていますね。オフィスではウェットな付き合いをしますが、終業後には居酒屋に飲みに行ったり土日に会ったりすることは多くないかもしれませんね。

小林:だからこそ、一緒にいる時間を有効に使おうとするのだと自然にマインドセットされるのだと思っています。

伊藤:今回、マイルールの取材を受けたのでいろいろと発言したのですが、実はAI創薬プロジェクト成功に向けて、何かルール的に特別なことをしている認識はないんです。

明確なゴールを設定したら、今何をすべきかを決め、状況に応じて最適な方法を選択しているだけなんですよ。

ルール6:大きな課題をチャンスと捉える

ーー「目的に向かい、やるべきことをやる」という感じですね。これから、どのような人と一緒にAI創薬プロジェクトに取り組みたいと思いますか?

伊藤:型が決まった業務はほぼないので、新しいことにどんどん挑んでいきたい人、自発的に動ける人ですね。

あとは、トラブルやうまくいかないことにビビらない人にはぴったりの環境ですね。僕はエンジニア出身ですが、システム障害が起こるとやる気が出るタイプでしたし。

一同:(笑)。


伊藤:AIの技術と創薬の経験の両方を持つ人は、なかなかいないと思います。大きなチャレンジになるのは間違いありません。

小林:AI創薬プロジェクトには、乗り越えるべき課題はたくさんあります。

でも成功した時、社会に与えるインパクトは相当大きなものになります。挑戦をいとわず、ハードルをともに乗り越えていける人と働きたいですね。

藤川 :DeNAは成長のチャンスをどんどん与えてくれます。AIと創薬を組み合わせた仕事をする機会はそうないので、自分からどんどん学んでいく積極性がある人にはぴったりな環境です。


※本記事掲載の情報は、2019年2月6日時点のものです。
執筆: 薗部 雄一  編集:榮田 佳織  撮影:本山 隼人

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