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「完成してたらつまらない」赤字家業のV字回復を実現させた物流のプロが選ぶ、次なるカオスは製造業DX

本日お話をお伺いするのは、家業の運送会社を経て、物流コンサル、新規事業立ち上げの後、再び家業に戻り社長としてV字回復を実現し、前職はSBロジスティクスの事業開発を推進された小池さんです。物流のスペシャリストから経営者まで担われた彼が、キャディを新しい挑戦の場として選んだ理由について迫ります。

家業を離れて、物流のスペシャリストに

ーー本日はよろしくお願い致します。まずは簡単にご経歴をお伺いしても宜しいでしょうか?

高校卒業後、家業の運送会社に入りました。卒業前からドライバーとして働いていて、そのまま入社。3年目からは取締役として、業務全般の責任者として現場運営を担っていました。

昔から知っている人たちが多かったのもあり伸び伸びやらせてもえたところも大きいですが、ぬるい感じでは絶対にやりたくなかったので、成果を出すことにはこだわっていました。この後、少しすると辞めることになるんですが・・・(笑)。

ーー家業をお辞めになられたんですか??

そうなんです。理由は運送だけではない広い世界を見たいと思ったからで。

その当時、自分の友人が大学を卒業して、社会に出始めていました。彼らと会話した時に、「自分は本当に何も知らないな」と思ったんです。例えば「XXがコンサルで働いているらしいよ。マッキンゼーだったかな」という話にも、「コンサルって何?マッキンゼーって何?」という感じで。

このままだと取り残されてしまうと危機感を感じたので、外の世界に出ることにしました。

父からは「勘当だ」と言われましたけど、自分は一度決めたら、折れない性格なので、最後は押しきりました。

ーー意志の強さを感じます。次のチャレンジはどう決めたんですか?

物流業界の負を解消するには、上流から変えていく必要があるな、と。家業の立ち位置が下請けの下請けだったので、そこから大きい変革を起こすのは、時間と労力がかかることを痛感していました。

とすると上流にいくしかない。上流に関与できる方法は、荷主側にいくか、コンサルにいくか、大手の物流会社にいくかの三択になるなと考えて、転職の軸にしました。

家業で取締役をやっていたとはいえ、高卒だし当時は就職の選択肢が限られていたので、工夫する必要があるなと。ちょうどTwitterが普及しはじめていたので、自分の経験が活きて、やりたいこともできそうな会社や個人の方にDMをしました。逆Twitter採用とも言えるかもしれませんね。

そこで2社目の物流コンサルティング会社に出会いました。ちょうど新規事業で物流のスペシャリストを探していたので是非来てくれないかとお誘い頂き、入社を決めました。

ーー自ら切り拓かれていますね。そこではどんなロールを担われていたんですか?

当時、物流コンサルを既存事業として運営しつつ、3PL事業(物流業務包括受託事業)を新規事業として立ち上げたばかりでした。

本当はコンサルのチームに行きたかったんですが、現場を知ってからということで、新規事業にアサインされることに。個社に入り込むビジネスモデルで、断熱材メーカーの工場にて、出荷センターの責任者を担いました。この時学んだことが今のスキルのベースになっていますね。

ーーなるほど。ビジネスパーソンとしての基礎を学ばれたんですね。

はい。家業では運転と管理がメインだったので、メールの打ち方やExcelやPower Pointの活用方法など、何も知りませんでした。ギリギリExcelでSUMがわかる位で。本当にゼロから覚えるという感じでした。

ただ、物流の現場は誰よりも知っている自負はあったので、それらのツールを使いこなせるようになれば、現場のペインを解決できるだろうなと考えていました。そこからはひたすら、インプットとアウトプットを繰り返す日々です。

クライアントのコストを削減できないと収益化できないビジネスモデルになっていたことも、アウトプットを向上させる要因だったと思いますね。成果と収益が連動しているため分析スキルの向上が必須で、自然と鍛えられたと思います。

データ分析をするにあたって、取得できるデータのバリュエーションや質はアウトプットのクオリティに直結するのですが、担当しているクライアントのデータ基盤にきちんと投資しており、自分の今までのキャリアを振り返っても量質ともに最高のデータを持っていたのも非常に恵まれていました。

最終的にはコンサルも担いながら、3PL事業も同時に推進していました。人数が少なかったのもありますが、幅広い経験を担う事ができました。

ーー現場力を持ちながら、分析にも強みがあるんですね。

物流の現場を深く理解している点と、SQLなども駆使してデータ分析ができる点の双方を持ち合わせている人はあまりいないかもしれません。クライアントや社内の方からもそこを重宝してもらうことも多いので、自分の強みだと言えると思いますね。

ーーその後、ご自身で物流スタートアップを起業されたとか?

はい、事業の着想は前職で出荷センターの責任者をやっていた時です。1日で200台のトラックの手配をしていて。携帯2つ持って、1日100件の電話をしつつ、合間にデスクワークをしてました。これだけしてもトラックの手配がうまくいかない日もあって。

一方、センターのある工業団地の公道に目をやると、トラックがたくさん止まっていて、自分が荷物を届けたい地域のナンバープレートが書いてあるんですよね。「2パレット分くらい、このトラックに余白あるんだろうなー」といつも思っていました。

物流における配車は最適化されていない、ここをビジネスにしたら面白いのではと思い、同じ志を持つ方とtwitterで知り合い意気投合して、起業することになりました。

オンラインの物流マッチング事業になりますが、始めてみると、日本ならではの規制がたくさんあり、事業のスケール化が難しい事がわかってきました。荷物のデリバリーは、サイズもバラバラで、要件も細かい。型化して運営することが難しいんです。

例えばコーヒー豆を積んだ直後に、断熱材を積むと匂いがついてしまうので避けるべきなど、細かい制限が色々あります。まずそこでハードルがある。

あわせて、トラックは個人で仕事で受けることが現状はできないんです。法人でないといけない。そうすると、自分のタイミングで好きな時に仕事を受ける、というUBERのようなビジネスモデルが作りにくく、結果配車のニーズを満たす事が難しいことがわかりました。

数ヶ月後、同じメンバーで新しい法人を設立して、ピボットすることにしたんです。

ーー意志決定が早いですね。

うまくいかない事がわかっている事業を惰性で続けても良くないなと思ったので、即決です。その後、ほぼ同じメンバーで、今度は宅配BOXビジネスを立ち上げました。

様々な縁がつながり、当時始まったばかりのAmazonのPrime Now日本ローンチの配送を担えることになったんです。立ち上げを行い、よし、事業をグロースさせるぞ!と息巻いてたところで事業を離れることになりまして・・・。

ーーこれからという時に?

父が病で入院してしまったんです。家業を経営する人間がいなくなってしまい、母から「戻ってきてくれないか」と。自分も家業がなくなるのは、離れた身ではあるものの嫌だったので戻ることにしたんです。

どん底の家業を継ぎ、V字回復へ

ーー会社の状況はどのような状況だったんですか?

数年ぶりに戻ってみると、自分が居た時に比べて経営状態がかなり悪化していました。売上も人数も半減。消費税を払うために、金融機関からの融資を検討するほど自転車操業状態でした。

戻ると決めたからにはしっかり立て直すと心に決めました。人生の中でも一番働いたと思います。初年度は赤字でしたが、2年目で黒字化し、従業員も倍に。最終的に3年経営して約3倍の年商約2.3億まで持っていき最終的には事業売却まで果たせたので良かったです。

ーーさらっと言われてますが(汗)どのように立て直しを?

特別なことは何もやっていなくて。本当にやるべきことをやりきっただけというか。

物流は稼働率をいかに高くするかが肝なビジネスです。業界の慣習だと、一人あたりの稼働時間を12時間などに増やして稼働率をあげようとするんですが、それだとブラックだし、持続性がないですよね。

そこで、一人当たりの稼働時間を短くする代わりに、2人で1台のトラックを回すという体制にして稼働率を上げました。結果、人も集まるし、稼働率も高いので収益がでるようになったんです。

ウルトラCなどなくて、できることを1つ1つ積み重ねることが何より大切なんだと改めて思いましたね。

ーー家業を継ぎ、経営者として一つの山を超えてみて、改めて見えたことはありますか?

正直話すと、最初はそんなに無いと思っていたんです。改善点はわかっていたので粛々とやるだけだなと。

ですが、経営者として日々仕事をしていると意志決定の重みが今までと全然違っていました。例えば、「月末に給料を払うとキャッシュがやばいかも・・・」というのは、財務諸表などを見て計算すれば検知はできますが、それを経営者として回避するために奔走すると、机上の話ではない重みがやっぱりあって。手に汗握るというか。

「会社が好きで、ここで働けて良かったです!」「もっと頑張るために、会社の近くに家を買ったんです」などと言ってくれる社員を抱えながら、「この人たちを守らなくては」という意識が強く芽生えました。

「全て自分にかかっている」という感覚は新鮮で、重い責任を感じるとともに経営の面白さ・醍醐味を強く感じることができましたね。

ーー家業は最終的に売却されたんですか?

はい。事業も安定的に収益をあげられるようになったので、さらに成長を加速させて頂けるより大きい規模の企業にお任せすることにしました。30人の従業員の雇用を守る礎は築けたので最低限の役割は果たせたかなと思っています。

ーー家業のV字回復を果たした小池さんが、次に選んだ新天地は?

ソフトバンクグループ傘下の物流自動化を中心としたビジネスを行うSBロジティクスです。元々は、家業の売却先の経営陣として仕事する予定だったのですが、知人の方からある人にあってほしいとお声がけ頂いて。指定された場所に向かってみると、ソフトバンクでした。

待っていたのは物流業界では非常に有名な方で、ソフトバンクとして物流会社を立ち上げるので、立ち上げメンバーとして一緒にやらないかとオファーを頂きました。規模感の大きい事業を立ち上げてみたかったのと、大企業で自分の実力がどこまで通用するのかを試してみたいという思いもあったので、お世話になることにしたんです。

ーー実際入ってみていかがでしたか?

事業の初期検討から、開発、立ち上げまでかなりの金額規模の投資案件に一から携われたので本当に勉強になりました。十分にやっていける自信も持てましたし、大手企業だからこそのスケールで事業を捉えることもできたので感謝しています。

一方、大手企業ならではの難しさも感じました。例えば、意志決定のスピードが遅い、年功序列など。組織の一員としてやってみてわかったことですが、やはり自分はダイナミックな環境で、ヒリヒリする緊張感を持って仕事できる方が向いてるなと。

やっぱり「カオス」が好き。物流に閉じない挑戦へ

ーーそこからキャディにジョインを決めた背景は?

今までの経験から物流はサプライチェーンの一部で、サプライチェーンは経営の一部であるという感覚を強く持っています。

物流だけに留まらない領域で自分を進化させたいなと思っていて。転職にあたりいろいろな方とお話しさせて頂いたのですが、どうしてもご提案頂くのが「物流責任者」など物流の領域のものが多かったので、フィットしなかったんですよね。

グローバルサプライチェーンをすでに持っているSPA(製造小売)や製造業なども候補にあったんですが、自分自身「カオスな状況」がやっぱり好きなんですよね(笑)。小さい企業で1からサプライチェーンを作る方をやりたいと思ったんです。

元々、キャディの事はNewsPicksや採用資料を拝見していて知ってはいたのですが、キャディを知る知人経由で話を聞くことがありました。「モノづくり産業のポテンシャルを解放する」ことを目指し、受注から納品まで一気通貫で担うファブレスメーカーだと。まさに俺がやりたいことだ!と思って(笑)。すぐにエントリーしました。

お会いした方、みんな個性があって魅力的でした。印象的だったのは、本当に全員が「コトに向かっている」ということ。モノづくり産業のポテンシャルを解放することしか考えていないと言えば言いすぎかもしれませんが、違うバックグラウンドや強みを持つ多種多様な人が同じ方向を向いているなと。

参考:CADDiのカルチャー

ーー今はどんな役割を担われているんですか?

町工場サイドの構築と拡充を担っているSCM(サプライチェーンマネジメント)チームに所属していて、サプライパートナーの新規開拓やQD(Quality&Delivery)管理のチームでリーダーをしています。

町工場の方々とお話させて頂くと、ポテンシャルはすごいあるのに、様々な理由からそれをを活かしきれてないな、と感じる場面があるんですよね。そういった町工場の方々といろいろな取組をさせて頂く中で、ポテンシャルを解放できたと感じる場面に遭遇したときには、とてもやりがいを感じます。

とはいえ全ては本当にこれからのところ。ここから大きく製造業全体に価値を出していくために、役割の垣根も超えながら自分の全てを持って尽力していきたいですね。

ーー最後に、どんな方にお越し頂きたいですか?

気合の入っている人ですね(笑)。これ半分冗談で半分本気です。

「逃げずに課題に向き合える人」とも言い換えられるかもしれません。自分自身、特別な才能をもっている人間だとは思っていません。目の前にある課題から逃げずに考えて行動し続けたから、今があると感じていて。

真剣にやったからこそ見える景色、達成感を知ってる人って強い。課題に能動的に向き合える人、楽しむ事ができる人はキャディに向いているんじゃないかなと思います。

この会社の魅力ってやっぱり人だと思っていて。いろんな強みを持った人がたくさんいる。組織の知識・多様性の幅と深さがすごいので、成長したい人はいくらでも吸収できるんじゃないでしょうか。一緒に高めあえる方をお待ちしています!

Photo by Taiga Yamazaki

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