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ジャパンブルーは#105779。情緒豊かな日本独自の色の由来や色使い

情緒豊かな日本独自の色の由来や色使いについて、調査してみました

あけましておめでとうございます。デザイナーの辻之内です。お正月休みはゆっくり過ごせましたでしょうか? 私はイタリアンにインスパイアされたあたらしいおせち料理を作ったりして過ごしました。

年末といえば紅白歌合戦。皆さんはご覧になりましたでしょうか? 紅白歌合戦を観ないと年末を感じないと言う人もいるかもしれませんね。 紅白歌合戦に代表するように、神社にある紅白幕、紅白饅頭、お正月セールのチラシなど日本の年末年始には紅と白の配色のデザインを多く見かけます。紅と白にはハレの意味があり、古来から祝いの際に使用されてきた背景があります。

このように、日本には古来から配色にさまざまな意味がこめられています。近年インバウンド向けのサービスも増えてきたことでより注目されるであろう、日本独自の色の由来や色使いについて調査してみました。

古来より人々の生活や文化の中に深く息づき、愛でられてきた日本の色彩

山吹色やよもぎ色など、日本の伝統色の多くは自然の中から感じとった色です。その中でも色名称がついているものだけでも1,000色以上あります。これだけ多く色を生み出したのは日本ならではの季節のうつろいが生み出す四季折々の表情が関係しています。季節のうつろいが生み出す、四季折々の表情は、多くの歌としても歌われています。

日本には飛鳥時代に中国より伝わった、二十四節気という暦の指標があります。二十四節気とは太陽が真東からのぼって真西にしずむ春分と秋分を起点に太陽の動きを24等分し、分割点を含む日に季節を表す名称を付したものを言います。また二十四節気をさらに初候・次候・末候の3つに分けた期間を、七十二候と呼び、気候や動植物の繊細な移ろいを短文で表しています。二十四節気と七十二候があることで、季節をより細かく分解して動植物の色彩の変化を繊細に感じとることができます。

古来より人々の生活や文化の中に深く息づき愛でられてきた日本の色彩は、時代とともに文化や生活に取り込まれ、情緒豊かな色彩感や伝統的な日本文化にたくさんの色彩美を創り出したと言えるのではないでしょうか。季節の移ろいから創り出した色、暮らしの中から作られた色、芸術作品、伝統文化から生み出された色など、さまざまな背景があることがわかりました。日本の伝統色の由来についてくわしく考えてみたいと思います。

#case1 季節の繊細な移ろいから創り出した色


二十四節気と七十二候の考えにより季節の繊細な移ろいを感じ取った歌人たちが、多くの色を表現しています。万葉集や古今和歌集からは、多くの色を見つけることができます。桜色、山吹色など、それぞれの季節を代表するような植物からとってきた色名が多いです。


#case2 暮らしの中から作られた色


先人が生み出した色や配色は、平安時代の女性たちを彩った配色美、武家社会において特徴的であるきらびやかな極彩色や侘び・寂びの世界で表現される繊細で情趣が深い色彩があります。平安時代の貴族にとって季節の先取った色を身に纏うことはオシャレでもあり頭の良さの証でした。平安時代から貴族に使われた配色で、襲の色目があります。

襲の色目(かさねのいろめ)は女房装束の袿の重ね(五つ衣)に用いられた襲色目。(織糸で表す織の色目は「織色」、狩衣の表裏で表す重ねの色目は「色目」) 当時の絹は非常に薄く裏地の色が表によく透けるため、独特の美しい色調が現れる。
(wikipediaより引用)


#case3 芸術作品、伝統文化から生み出された色


絵画や工芸品、染織品、伝統芸能などからくる色彩です。たとえば工芸品だと「瑠璃色」「朱色」「鼠色」など、先人が知恵を絞り築き上げてきた日本人が持つ繊細な感覚で創り出される色彩があります。

日本独特のカラーについて

では実際に日本独特のカラーをひとつづつみていきましょう。どのようなルーツでその色名がつけられているのか、どのような意味があるか、調べてみるとたくさんの多くのことがわかりました。16進数も併せて記載してありますので、webサイトですぐに使用することができます。

桜色 #fef4f4

桜の花のようなほんのりと色づいた淡い紅色。ほんのり酔った女性の顔や皮膚が赤みをおびた様子にも使われています。古今和歌集に「桜色に衣は深く染めて着む花の散りなむ後の形見」と紀有朋が歌っており、古くからある色の一つであることがわかります。 襲の色目でも桜重、樺桜、桜萌黄などがあり、実際の桜の花の変化を色で表しています。

山吹色 #F8B400

万葉集で大伴家持が歌った「うぐひすの来鳴く山吹うたがたも君が手触れず花散らめやも」にあるように古い色名です。古今集においても梅・桜・藤に続いて春の終わりを飾る花で、古来の貴族がもっとも好み、江戸時代には黄金色とも呼ばれました。

藤色 #BAA7CC

「立てば芍薬座れば牡丹、歩く姿は百合の花」ということわざがあります。このことわざは、日本女性の美しさを花に例えています。古来から日本女性に最も愛された色は藤色です。平安時代から近代にかけてって愛され生活の中に定着した色の一つです。

朽葉色 #917347

落葉が朽ちた状態の色からきた色名。季節から感じ取る日本人らしい美意識があらわれている色です。褐色みの黄橙色で、その範囲は広く「黄朽葉」、「青朽葉」、「赤朽葉」などの派生があり「朽葉四十八色」と呼ばれるほどが存在しました。

紅梅色 #E86B79

その名の通り、早春に香る花をつける紅梅の花の色からきた色名。紀貫之が、『古今和歌集』で書いたように春を告げる花としてあり、文学においても美しい色の代表格として登場します。襲の色目の名称でも、薄紅梅、一重梅、蕾紅梅、梅重などあります。また梅とつく襲の色目は、春を待ちこがれる思いがこめられた色でもあります。

葡萄色(えびいろ) #6E1E51

源氏物語「花宴」で宴に招かれた光源氏の服で使われている色で、「桜の唐の綺の御直衣、葡萄染めの下襲、裾いと長く引きて」とあり、桜色を引き立てる着こなしとして登場します。また、葡萄染は貴族でも憧れの色でもありました。葡萄色(ぶどういろ)と呼ばれたのは江戸中期ごろからです。

藍色 #105779

藍は青色染料として使われた最古の染料の一つです。藍色は単一染ではなく、藍と黄檗をかけて染めている深い青緑の色のことです。藍色は爽やかで清潔感のある色として、江戸時代から庶民の仕事着や浴衣、風呂敷、暖簾などに染められ、また歌川広重をはじめ多くの絵師が用いたことから外国では「ジャパンブルー」とも呼ばれていました。

憲法染(吉岡染) #543f32

吉岡流剣法の祖 吉岡憲法が考案した染で、赤みがかった黄みが少し入った黒色のことをいいます。紋付を染めるのに適していたので小紋染に用いられ、江戸時代、日常の衣服の黒として広く愛用されていました。

團十郎茶(柿渋色) #9F563A

江戸時代の歌舞伎役者「市川團十郎」が代々用いた成田屋の黄赤色でベンガラと柿渋で染めたことから柿渋色ともいいます。また襲名披露の口上でこの色の裃かみしもをつけることでも知られています。

白鼠(銀色) #E6E6E6

銀の色のような明るい鼠色。江戸中期からの色名で、語尾を省略して「しろねず」とも呼ばれてました。また、墨の濃淡を示す「墨の五彩」の中では、焦、濃、重、淡、清の中の一番淡い「清」にあたる色です。なお、五彩の他の色としては「銀鼠」「素鼠」「丼鼠」「黒鼠」があります。


伝統色の文脈を探る

いかかでしたでしょうか? 日本の伝統色の色使いだけを参考にするのもいいかもしれませんが、二十四節気と七十二候の考えや古来の暮らしや伝統芸能の文脈を合わせて考えていくとより使う色見に深みがまして、Webサイトなどに伝統色の趣が出てくるのかもしれません。伝統色を使用する際は、そういったことを考えて見るのはいかがでしょうか。


出典・引用

WRITER

辻之内 孝信

TAKANOBU TSUJINOUCHI
DESIGNER

桃山学院大学経営学部経営学科卒業。デジタルハリウッド卒業。東京デザインプレックス研究所卒業。元パティシエ、料理人。その後webに転向し、web制作会社とCyberZでデザイン業務を経て、現在に至る。デザイン担当。デザイン部所属。

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